ヘモグロビンA1cと糖尿病の関係

ヘモグロビンA1cは糖尿病の診断を判断するうえで重要な基準となります。
検査は過去1~2ヶ月前の血糖値が反映されるため、当日の食事などの血糖値は影響を受けません。

1  ヘモグロビンA1cとは?

ヘモグロビン(たんぱく質)は赤血球の中に存在します。このヘモグロビンにグルコース(ブドウ糖)が結合した割合を表わす数値のとなります。
ヘモグロビンとグルコースが結合したものを糖化ヘモグロビンといいます。

2 ヘモグロビンA1cと血糖値の違いは?

ヘモグロビンA1cは赤血球の寿命を反映するため、長期的な血糖値の数値となります。
一方、血糖値は瞬間的な血糖濃度の数値となります。
赤血球の寿命は120日

3 国内基準(JDS)と国際基準(NGSP)の数値の目安

ヘモグロビンA1cは国内基準と国際基準の数値により多少異なります。

 

正常 注意 糖尿病の可能性がある 糖尿病型
国内基準(JDS) 5.2% 5.2~5.5% 5.6~6.0% 6.1%~
国際基(NGSP) 5.6% 5.6~5.9% 6.0~6.4% 6.5%~

4 血糖値の数値

空腹時 126mg/dl以上
経口ブドウ糖負荷試験(OGTT):2時間後における血糖値 200mg/dl以上
随時血糖値 200mg/dl以上

5 高血糖による主な症状

①喉が渇く
②多飲
③多尿
④全身倦怠感
⑤体重減少など

6 3大合併症(細小血管障害)

①網膜症
②腎障害
③神経障害:自律神経障害、末梢神経障害

7 その他の合併症

①糖尿病ケトアシドーシス:脂肪分解によるケトン体過剰産生により起こる昏睡
②大血管障害(動脈硬化):心疾患、脳疾患、閉塞性動脈硬化症
③免疫力低下:易感染症(感染症、歯周病、壊疽など)

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