梅雨の時期には【湿邪】にご注意を!

ジメジメとした天気が多くなり、梅雨の時期になりましたね。
この時期はお身体が重だるく、疲れが取れにくいと感じることがないでしょうか?

梅雨は空気中の湿度(水分)が多いため、お身体の水分も増え滞りやすくなります。東洋医学では【湿邪】と呼び、お身体の不調の原因と考えられています。
特に湿邪に影響されやすい臓器は【脾】になり、東洋医学では脾は消化器系に関係しています。
脾の働きが悪くなりますと、胃腸系にも影響が出やすくなります。
また、脾(胃腸系)の乱れ、気圧や気温の変化も加わり自律神経が乱れやすくなります。

東洋医学では脾(胃腸系)は【土】に例えられます。
大切なのは栄養分が豊富で適度な水分を含む土です。
そうすれば、お身体に全体に栄養が行き渡り健康を維持することが出来ます。
しかし、これから逸脱をすれば、湿気により水分が多く含むと土は泥のようになります。
この状態では脾(胃腸系)は正常な機能として働くことが出来なくなり、お身体は根腐れのようになり、その結果、下記のような症状が出やすくなります。

症状

1・自律神経症状
頭痛、頭重感、めまい、むくみ、手足の冷え
2・消化器症状
胃もたれ、食欲不振、吐き気、軟便・下痢
3・気管支系症状
水様の鼻水・痰、咳、喘鳴(呼吸時をするときに、ヒューヒュー、ゼーゼーなど音がする)
4・関節症状
関節の痛み・動かしにくい・水がたまる
※上記以外にも様々な症状があります

養生

梅雨時期の養生のポイントは、脾(胃腸系)を守ることです。
1・暴飲暴食を避ける
脾(胃腸系)に負担がかからないように、ゆっくりよく噛んで食事をしてください。湿気が多いからと余り水分を控えすぎますと脱水症状に陥りますので、少量ずつこまめに摂取することをお勧めいたします。冷たい物や脂っぽい食べ物も脾(胃腸系)に負担がかかりやすくなりますので取り過ぎには注意してください。
2・運動
運動をして代謝を上げたり、発汗作用はお身体の水分の停滞を改善してくれます。日常的に忙しくて運動が出来ない方は15分のウォーキングでもいいと思います。大切なのは毎日コツコツと継続していただくことが大切です
3・お風呂
この時期はクーラーなどでお身体が冷えることが多いと思います。お風呂に入りお身体を温めることも効果的です。私の経験上の話しになりますが、自律神経が乱れている患者様はシャワーのみの方が圧倒的に多いです。お風呂に入りお身体をリセットすることは養生に大変大切です。

鍼灸

鍼灸は気・血・津液(水)の流れを良くして、お身体に停滞している水分や湿邪を取り除くことに大変効果的です。また、自律神経の乱れを改善して内臓の働きも正常にいたします。
ご自分で養生を心がけていても体調が優れない方は是非鍼灸をお試しください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
ご質問などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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